あなたの会社って「大企業」なの?「ベンチャー企業」なの?
あなたは答えられますか?「大企業」と「ベンチャー企業」の違い
何気なく「中小企業」やら「ベンチャー」やら「大手」とか会社の規模感をあらわすキーワードを使って、会社のことを話す機会って結構ありますよね?僕は会社で人事部に所属していて、採用活動をしてるんですが、採用担当をしてるとそういう話をする機会が多いです。それは、自分たちの会社を表現するときとか、他社の話をするときとか、業界の話をするときとか、いろいろと。
ただ、みんな「雰囲気」で話してると思うんですよね。雰囲気で話してもそんなに外れた話にもならないと思うので。とはいえ、ちょっと自分の為にも整理しておきたいと思います。(はいそうです、私も雰囲気で話してるので...)
大企業とは?
まずは一般的な定義から入りたいと思います。あふれるインターネットの情報の中、正しいかどうかわからないけど、まずはWikipedia先生に聞いてみました。
大企業 - Wikipedia
ここで「定義」されてるのは「中小企業」であって、大企業はその「定義された中小企業の規模を超えるもの」なんですね。なんか範囲広いなあ。でも、このWikipediaの中で納得感あるのは、さらに似たような言葉が出てきてることですね。
- 有名企業
- 大手企業
- 準大手企業
- 中堅企業
- 大会社
やっぱりみんな「大企業」のアバウトさに困ってたんだなと。ここでいうと、普段私が思う「大企業」は「有名企業」なのかなあ?
大企業(だいきぎょう)とは中小企業の基準を超える企業。特に、誰でも企業名を知っているようなものは有名企業とも呼ばれる。
もうちょっと整理していきましょう。
中小企業とは?
これだけは中小企業庁の基準があるようなので、そこから引用します。
FAQ「中小企業の定義について」
その中にある画像がわかりやすいですね。
うーん、なんかピンとこない。これ自分がいる業界(インターネット業界)が入ってないからなんでしょうね。業界も多様化されてきてるので、この4つで定義するのはそろそろ限界なんじゃないかなー。僕らのようなIT企業~インターネット企業を表現するときに、「中小企業」ではなく「ベンチャー企業」っていうことが多いのはこういうのところからも起因してるのかも。また、この基準からいうと、そこそこの企業って、結構大企業になっちゃいますね。そんなことなくない?「大企業」ってそんなレベルなのかな?そうなると「ベンチャー企業」ってなんでしょうね?
ベンチャー企業とは?
これは三省堂のサイトがわかりやすかったので、ここから見ていきます。
第47回 ベンチャー | 10分でわかるカタカナ語(三省堂編修所) | 三省堂 ことばのコラム
ベンチャーは、「投機的事業」「投資対象の新規開発事業」「リスクを伴う試み」などを意味する英語のベンチャー(venture)からきています。日本ではベンチャーというと、特に「ベンチャー企業」の意味で、大企業が進出していない領域で、高度な専門性と創意工夫を凝らして新しい事業を起こす、知識集約型の小企業をさすことが一般的です。
さらに、この中に「ネットベンチャー」の説明もありました。
ネットベンチャー
インターネットベンチャーともいいます。インターネット関係の新規事業または起業家をさします。検索サービスの Yahoo!や Google なども、もともとはベンチャーとしてスタートしました。
やはりこのあたりが同業界の印象ですね。とはいえですよ、例えばサイバーエージェントや、DeNAあたりはなんとなくベンチャー感ありますが、果たしてそうなんでしょうか?最近では「メガベンチャー」とか言われるようですが、それってどうなんだろうなと。
企業規模を表す要素で考える
企業規模を表す要素ってどんな要素があるんだろうか?定量的に表現できるとしたらこのあたりかな。
- 売上 → いくら以上が大企業?
- 資本金 → いくら以上が大企業?
- 従業員数 → 何人以上が大企業?
- 従業員の平均年齢 → 平均40歳以上ってベンチャーなの?
- 創業年数 → 創業何年してればベンチャーじゃなくなるの?
- 上場・未上場 → 上場してれば大企業なの?
- 上場してる市場(一部上場、マザーズなどの新興市場など) → 新興市場はベンチャーなの?
- 経団連加盟 → なんか大企業っぽい! 日本経済団体連合会 会員一覧
- 日経225 → 相当な大企業っぽい! 構成銘柄一覧:日経平均株価
定性的に「みんなが知ってる」感で表現できるとしたらこのあたり。
- 広告費を使ってる会社 → 認知度高そう
- 転職人気企業ランキング → 認知度高そう
こういうことを組み合わせて、最後は「雰囲気」で捉えるんでしょうね。
じゃあ、雰囲気で考えたら?
ってことで、ちょっと前に戻りますが、サイバーエージェントとかDeNAはどうなのかと。
- サイバーエージェント
- 設立年 1998年(創業17年)
- 売上 2,400億円(2015年9月期業績見通し)
- 従業員数 3,168人
- 公開市場 東証一部
うーん、こうやって定量で見たら完全に「大企業」ですよね。もっと言えば、「有名企業」でしょ。がしかし、同業界にいるせいか、「メガベンチャー」と言われれば確かにそうなのか?って思ってしまうのも事実です。これはおそらく「マインド」「スピリット」「創業者」の部分に起因するものが大きいのかなと思ってます。
サイバーの藤田さんとか、DeNAの南場さんとか、そういう創業者が持つ雰囲気、言動などから、まだまだ「ベンチャー」感が見えるんでしょうね。企業の組織の作りかたとかも。なので、そういう外から見える「雰囲気」で企業の規模感って変わるんだろうな、と。
結論、「大企業」と「ベンチャー企業」の違いって?
ある程度前提を押さえた「雰囲気」でそれぞれ定義してしまっていいと思います(笑
あえて定量的に定義するとすれば、
- 大企業とは?
- 売上 1,000億以上
- 上場 基本的には上場してる
- 公開市場 一部上場
- 従業員数 1,000人以上
- 創業15年以上
というような規模感でいいのではないでしょうか。
それ以外は「中小企業」や、事業領域、創業者・会社の「雰囲気」で「ベンチャー企業」って表現で良いと思います。ただ、前述の通り、創業者のマインド・スピリットや事業領域によっては、いつまでも「ベンチャー」なんでしょうね。
僕自身が所属する会社は間違いなくベンチャーなのですが、売上や組織を大きくしていきつつも、ベンチャーマインド持って「ウチはベンチャーです!」って自信満々に答えて行こうと思ってます。
余談
最近は「スタートアップ」ってのがさらにあるんですよ。これはもう一段定義がややこしいので、今回は割愛しますね(苦笑