にったろぐ

漫画が好き。散歩が好き。ものづくりが好き。

全10巻のおすすめ漫画「昭和元禄落語心中」

落語を通じた人間ドラマ

12月頭の旅行に向けて、壊れていたカメラを修理に出そうということになった。Nikonのサービスセンターは新宿のエルタワーにあって、そこに持っていくことになった。故障の状況確認で1時間半かかると言われたので、買い物にでもと思い、新宿駅南口にあるFlagsのオッシュマンズへ。お目当てのマウンテンパーカーは試着してみたらイメージと違ったので断念。さて、まだまだ時間があるということで、漫画喫茶へ向かう。禁煙ルームが空いておらず、しばらく待ってくれとのこと。待合でそのまま漫画読んでていいと言われたので素直に待つことに。

んで、今回は時間もあまり無いので、新刊出てるやつを読もうと思ったんだけど、ふと目に入ったのは「昭和元禄落語心中」これは以前にKindleで1巻だけ無料で読んだ作品で続きが気になってた。

1巻から10巻まで一気読み。久しぶりに読後感の良い名作を読んだ。つーか、泣いた。

あらすじはこんな感じ。

主人公与太郎は、刑務所慰問会で聞いた八代目有楽亭八雲の落語に惚れ込み、出所後八雲に弟子入りする。八雲は与太郎の奔放な噺の雰囲気にかつての親友であり兄弟子でもあった有楽亭助六の姿を見るようになる。落語家として成長する与太郎は天性の明るさと人懐こさで、八雲と助六に関わる人々のわだかまりをほぐしていく。

落語自体に興味は特に無いので、前提となる世界観はわからない。落語家とか歌舞伎とか、そういう伝統芸能の世界で生きる人達っていうのは難儀な生活してるんだろうな、くらいのイメージ。果たしてこの漫画もそのイメージからは大きく外れることはなく、特に、

  • 八代目有楽亭八雲
  • 有楽亭助六

この二人はそういったイメージを上手く使いつつ、対比するキャラクターで物語を引っ張っていく。なんて、ちょっと真面目に書評書いてみようと思ったけど無理。まあ10巻で完結してるので読んでみてよ。損はさせない。

僕、こういった登場人物全員主人公、みたいな作品好きだし、自分が知らない世界の漫画ってすごく面白い。落語や、ちはやふるのようにカルタとか、3月のライオンのように将棋とかね。そういうの面白い。複雑に絡み合う人間ドラマが好きな人は本当におすすめ。ちょっと耽美な雰囲気もまた昭和の文学チックでいい。あー、いい本が読めた。